ホーム事例紹介・コラム Case Studies & Columns競争激化が進む「蓄電池産業」で勝ち抜く為に、ALL JAPANで課題解決へ―AIST Solutionsの取り組みご紹介―

競争激化が進む「蓄電池産業」で勝ち抜く為に、ALL JAPANで課題解決へ―AIST Solutionsの取り組みご紹介―

【テクノナレッジ講座×電池技術総合サービス】

  • 技術コンサルティング
  • 共同研究
  • 受託研究
  • 知的財産の実施許諾
  • 研究設備の利用・支援
  • 連携研究室(冠ラボ)
  • 電池技術総合サービス
  • テクノナレッジ講座
(左)テクノナレッジ事業グループのプロデューサ北本 (右)電池技術総合サービスを担当するコーディネータ向井

Pick up Interview

AIST Solutions

テクノナレッジ事業グループ プロデューサ 北本 大 1988年通産省工業技術院・化学技術研究所入所後、産総研の機能化学研究部門長、中国センター所長などを歴任。 東京理科大学大学院や広島大学大学院の客員教授、公益社団法人日本油化学会の会長などを兼任。2023年4月より現職。 研究テーマは、再生可能資源からの機能性化学品の製造技術。 特に、バイオベース化学品の開発および機能評価に基づく応用展開。 専門は生物工学、界面化学。趣味は、トライアスロン、ウルトラマラソンなど。

AIST Solutions

コーディネート事業本部 連携推進部 アシスタントコーディネータ 向井 克行 2004年に池田銀行へ入行し、法人融資営業を中心にキャリアを重ね、幅広い企業支援に従事。キャリア後半には、関西広域連合の産学連携コーディネータとして、関西を中心に企業と大学・研究機関をつなぐ産学連携支援に携わる。2023年にAIST Solutionsに入社。蓄電池分野を中心に産総研の研究成果の社会実装を支援している。

蓄電池とは? ― 社会基盤を支えるキーテクノロジー

蓄電池は、電気エネルギーを蓄え、必要に応じて繰り返し利用できる技術です。
スマートフォンやノートPCなどの身近な電子機器に加え、EVや再生可能エネルギーの蓄電システムなど、社会インフラを支える役割を担っています。
特にリチウムイオン電池は、高エネルギー密度かつ小型軽量化が可能なことから、現在の市場をけん引しています。
さらに、全固体電池をはじめとする次世代電池の研究開発も進展しており、材料技術や製造技術、安全性評価など、多様な知識を横断的に理解する人材の重要性が高まっています
 

EV時代とカーボンニュートラル実現を支える「蓄電池産業」

電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの普及拡大を背景に、蓄電池産業への注目が高まっています。
蓄電池は、モビリティ分野にとどまらず、エネルギーマネジメントや産業機器など幅広い分野で活用が進んでおり、カーボンニュートラル社会の実現を支える重要技術のひとつです。

 

市場拡大に立ちはだかる「人材不足」という大きな壁

「蓄電池産業」の世界的な市場が拡大し、競争が激化をたどる一方で、開発・製造、評価を含むサプライチェーン全体での人材の不足は、日本の抱える大きな課題となっています。
政府の「蓄電池産業戦略」においても、2030年までに約3万人の電池人材の育成・確保が必要とされており、人材は今後の産業競争力を左右する重要な要素として位置づけられています。
こうした背景のもと、産総研グループであるAIST Solutionsは、産総研の研究開発の知見や設備を活かしながら、蓄電池分野における人材育成と技術支援に取り組んでいます。

 

広がる人材育成の取り組み ― 産総研の知見を基盤に

産総研関西センターを中心に進められている「蓄電池人材育成プログラム」では、「関西蓄電池人材育成等コンソーシアム」と連携し、産業界が求める人材育成の役割を担っています。
このプログラムでは、高校生・高専生から大学生、企業人材までを対象に、基礎的な理解を深める座学や実際に電池を作製する製造実習を組み合わせた実践型教育が提供されています。
蓄電池の基礎から製造・評価までを一貫して学べる点が特長であり、現場で求められるスキルを段階的に習得できる仕組みが整えられています。
 


 

私たちAIST Solutionsの役割

蓄電池産業人材の育成についての可能性と、AIST Solutionsがどのような貢献ができるかを語る北本と向井
北本

私たちテクノナレッジグループでは、産総研が長年培ってきた研究知見を、より多くの産業界の皆さまに届けることを目指し、テクノナレッジ講座の企画・運営に取り組んでいます。

国内の産業競争力を高めていくためには、中小企業やスタートアップ、ディープテック企業を含む幅広いステークホルダーが、先端技術を学び、自社の取り組みに迅速に活かせる機会をつくることが重要だと考えています。

今回の電池講座も、こうした考えのもと、産総研の研究者の知見と実践的な教育内容を、企業の皆さまが活用しやすい形で届ける取り組みのひとつです。初心者の方にも受講いただける内容としており、新入社員研修や異動後の研修、これから電池分野に携わる方の導入教育など、国内電池産業を支える多様な人材育成の場として活用いただけることを期待しています。

蓄電池産業は、国としても人材育成・確保が重要課題に位置づけられている分野です。AIST Solutionsとしても、本電池講座を通じて電池人材の裾野を広げ、蓄電池産業の発展に貢献していきます。そして、このような産総研の知見を活かした学びの場を、今後もさまざまな分野へ広げていくことで、国内産業を支える人材育成に取り組んでいきます。

向井

電池技術総合サービス ― 「学ぶ」から「試す・評価する」へ

私が担当している「電池技術総合サービス」では、人材育成に加え、企業の研究開発や技術課題の解決を支援しています。
電池分野では、基礎知識を学んだ後、実際の開発現場でさまざまな課題が生じます。
たとえば、自社の材料や部材が電池に使えるのか、試作セルの性能がなぜ十分に出ないのか、評価結果をどのように読み解けばよいのか、実使用条件での劣化や安全性をどう確認すればよいのか、といった課題です。
この「電池技術総合サービス」では、産総研の経験豊富な電池研究者の知見を活かし、材料評価、セル試作、性能評価、劣化解析、信頼性・安全性に関する技術相談など、企業の課題に応じた支援を行います。
材料探索から電池試作、性能評価、分析・解析、実用電池評価まで、一気通貫でサポートできることが特長です。

電池を「つくる」企業にも、「つかう」企業にも

「電池技術総合サービス」は、電池を「つくる」企業だけでなく、電池を「つかう」企業にも活用いただけます。
材料・部材、製造装置、プロセス技術、評価・データ関連技術を持つ企業にとっては、自社技術が電池分野で活かせる可能性を検討するきっかけになります。
また、モビリティ、産業機械、定置電源、ロボット、IoT機器など、電池を製品・システムに組み込む企業にとっては、電池の選定、性能評価、劣化解析、安全性確認などの判断材料を得ることができます。
――「小さく試し、可能性を見極め、本格的な開発や事業化につなげる」――
企業ごとの課題に応じて、技術相談、試作・評価、技術コンサルティング、共同研究など、適切な連携の形を提案します。

 

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AIST Solutionsは、産総研の技術基盤を活かし、人材育成と技術支援の双方から産業界を支える取り組みを進めています。
今後も、現場で活かされる知見と実践的な価値の提供を通じて、
蓄電池産業の発展とカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。