
本セミナーについて
医療や環境分野に革新をもたらす「ナノ多孔体」の最新技術に迫るセミナーです。
本セミナーでは、無機ナノ多孔体(メソポーラスシリカや多孔性シリカ球)を活用した最先端の医療応用研究を、具体的な事例を交えてわかりやすく解説します。
特に注目すべきは、次の2つの最新成果です。
- 小型酸素センサー:銀溶出の課題を克服し、従来比5倍以上の長寿命化を実現
- メソポーラスシリカ固定化酵素によるPCR:感度を飛躍的に向上させ、1分子レベルのウイルスを検出可能に
ナノ多孔体が持つ「構造制御性」「表面機能性」「高比表面積」といった特性を最大限に活かすことで、これまでの診断機器の限界を超える成果が次々と生まれています。
緊急医療や感染症対応など、現場での実用化に直結する技術の最前線を知る絶好の機会です。
※本セミナーは、産業技術総合研究所 東北センターとの共催で開催する『東北発イノベーションセミナー』の一環として実施されます。
■小型酸素センサー

■メソポーラスシリカ固定化酵素によるPCR

こんな方におすすめ
- 医療機器や診断薬の開発に携わっており、新しい材料技術を取り入れたい方
- PCR・遺伝子検査の感度向上や迅速化に課題を感じている研究者・技術者
- センサー技術やナノ材料を活用した新規事業を模索している企業担当者
- 環境分析や規制物質検出の新しいアプローチを探している方
- 大学・研究機関・スタートアップで社会実装可能なテーマを求めている方
ナノ多孔体(メソポーラスシリカ)、次世代診断技術、小型酸素センサー、高感度PCR、医療・環境応用
お申し込みはコチラから(無料)
※申込み後、当日の案内メールが届かない方は、お手数ですがマテリアルDXイベント担当( MDX-eve-ml@aist-solutions.co.jp)までご連絡ください。
プログラム詳細
本セミナーはオンラインによるオンデマンド配信です。視聴可能期間中であれば、何度でも繰り返しご覧いただけます。
■視聴可能期間
2025年10月20日(月曜日)9:00 ~ 2025年10月31日(金曜日)23:59
■参加費:無料
スケジュール
| 時間 | スピーカー | プログラム |
|---|---|---|
| 約10分 | 長谷川 泰久 | 無機ナノ多孔体の基礎と特性 ・酵素や化学種の担持・固定化への適応性 ・細孔径(2〜25nm)の制御性 ・表面の親水性/疎水性の制御による機能チューニング |
| 約10分 | 伊藤 徹二 | 応用事例1:小型酸素センサー(PG/G/PSS) ・高結晶性グラフェンで被覆した多孔性シリカ球にプルシアンブルー(PB)を高分散担持 ・Ag/AgCl電極由来の銀溶出を回避し、5倍以上の寿命延長を実現 ・電極ミニチュア化(直径2.5mm)により小児・新生児用にも最適 ・プリント印刷技術による電極形成で高密度・一貫性ある製造が可能 |
| 約10分 | 松浦 俊一 | 応用事例2:MSE-PCR(Mesoporous Silica-Enhanced PCR) ・メソポーラスシリカにDNA増幅酵素を固定化し、反応環境を最適化 ・副反応抑制・静電効果活用により1分子レベルの核酸検出が可能に ・酵素の安定性・再利用性・常温保存性が大幅に向上 ・LAMP法など他技術との親和性も高い |
| 約10分 |
長谷川 泰久 |
将来の展望と社会実装に向けた課題 ・医療機器への組込み(酸素センサー) ・実フィールドでの環境検体検出(MSE-PCR) ・常温での保存安定性/量産性/コスト効果 ・環境分野への適用(規制物質などのその場分析) |
スピーカー紹介
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
材料・化学領域 化学プロセス研究部門 副研究部門長
長谷川 泰久
九州大学大学院工学府で博士(工学)を取得。2004年4月産業技術総合研究所に入所。化学工学、膜分離工学を専門として、ゼオライト等の無機ナノ多孔体薄膜の開発と利用に関する研究開発に従事。2020年から化学プロセス研究部門ナノ空間設計グループ長、2025年から副研究部門長。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
材料・化学領域 化学プロセス研究部門 ナノ空間設計研究グループ 研究グループ長
松浦 俊一 
豊橋技術科学大学大学院工学研究科で博士号(工学)を取得後、東京理科大学での日本学術振興会特別研究員PDを経て、2006年に産業技術総合研究所に入所。酵素工学・無機材料化学を専門として、無機ナノ多孔体の新たな利用技術を開拓してきた。高感度PCR法のほか、機能性化学品製造や難分解性プラスチック分解に関する研究開発も進めている。
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
材料・化学領域 化学プロセス研究部門 ナノ空間設計研究グループ 主任研究員
伊藤 徹二 
桐蔭横浜大学大学院工学研究科で博士号を取得後、株式会社豊田中央研究所において、シリカメソ多孔体の細孔内にタンパク質の反応中心を構築し、人工酵素の簡便な設計に成功した。2004年より産業技術総合研究所に所属し、酵素の高密度集積による反応性・安定性の向上や、高性能・長寿命な酵素センサの開発に取り組んでいる。現在は、グラフェンで被覆したシリカメソ多孔体材料を電極材料として用いた次世代センサーの開発を進めている。
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※申込み後、当日の案内メールが届かない方は、お手数ですがマテリアルDXイベント担当( MDX-eve-ml@aist-solutions.co.jp)までご連絡ください。